Article 2024/8/19
【FC】鉄道王
【FC】鉄道王
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『鉄道王』は、1987年12月12日にデービーソフトから発売されたファミコン用ボードゲームで、ヨーロッパ各地を舞台に鉄道路線を買収しながら資産を増やし、“鉄道王”の座を競い合う作品である。後に大ヒットシリーズとなる『桃太郎電鉄』より1年早く発売されており、“鉄道すごろくゲーム”の先駆けとして知られている。
ゲームはルーレットを回してコマを進め、目的地に到着することで報酬を得つつ、通過した都市に自分のマークを付けていく。両端の都市に自分のマークが付いた路線は購入可能となり、買収した線路を他プレイヤーが通るたびに通行料が入る仕組みだ。国有線路は1マス20メリ、プレイヤー所有線路は1マス100メリと差が大きく、どの路線を押さえるかが勝敗を大きく左右する。
本作の特徴は、シンプルなすごろく形式ながら戦略性が非常に高い点にある。目的地へ向かうルート選択、資金管理、線路の買い時・売り時、他プレイヤーの動きの読み合いなど、プレイ中は常に判断が求められる。また、都市マークや目的地到達数も最終的な資産評価に加算されるため、単に線路を買うだけでなく、目的地争いも重要な要素となる。
一方で、本作を語るうえで欠かせないのがイベントカードの存在である。駅マスに止まるとカードを引くことになり、資金増加・線路購入・目的地変更などの有利な効果がある一方、線路破壊・事故・ストライキ・税金徴収などの不利なイベントも多い。中でも“財産交換イベント”は強烈で、所持金や線路、時には全財産が他プレイヤーと丸ごと入れ替わることもあり、トップが一瞬で転落することも珍しくない。これが本作の最大の波乱要素であり、賛否両論ながら強烈な印象を残している。
マップは西ヨーロッパが舞台で、ロンドン・パリ・フランクフルト・ベルンなど実在都市がひらがな表記で登場する。路線は全39本で、終了条件は「目的地到達数」または「線路総数」のどちらかを選択可能。破産した場合は即ゲーム終了となり、破産者は資産評価がすべて0になるため、資金管理の重要性が非常に高い。
総じて、『鉄道王』は“シンプルなルール×強烈なイベント×高い戦略性”が融合したボードゲームであり、短時間でも盛り上がる対戦性の高さが魅力の一本である。後の『桃鉄』に通じる要素を持ちながらも、よりシビアで読み合い重視のゲーム性が特徴で、今なお“元祖鉄道ボードゲーム”として評価されている。