『サイバードライブゾイド 機獣の戦士ヒュウ』は、トミー(現タカラトミー)が展開するゾイドシリーズを題材に、2003年7月18日にゲームボーイアドバンス向けに発売されたミッションクリア型ロールプレイングゲームです。シリーズとしては独立した構成ながら、ZAC2100年代のバトルストーリーから100年後の世界を舞台にしており、赤外線通信アダプタを用いた「サイバードライブシステム」によって、実際のゾイド玩具を遠隔操作できるというユニークな機能が話題となりました。発売後は限定カラーフルセット版も登場し、登場ゾイド32体のうちライジャーなどマイナー機体が採用されるなど、独特のラインナップが注目されました。

『サイバードライブゾイド 機獣の戦士ヒュウ』は、惑星Ziと同じ銀河系に属する謎の惑星を舞台に、ゾイダーに憧れる少年ヒュウが相棒ゾイドと共に旅立つ物語を描きます。プレイヤーはギルドから依頼(ジョブ)を受け、報酬で装備を整えながらゾイドを強化していきます。戦闘は1対1のターン制で、地形や兵器の攻撃範囲を考慮した戦略が求められます。敵の攻撃を回避すると「エクスプロイトボーナス」が発生し、追加行動が可能になるなど、読み合いの要素が強化されています。

戦闘では、ターゲット指定によって敵に接近し、地形効果や兵器の速度を活かした行動選択が展開されます。その過程で、兵器の組み合わせによって「クロスカウンター」や「ミサイル撃墜」などの特殊行動が発生し、戦術の幅が広がります。加えて、ゾイドの成長や通り名の獲得によってパイロット能力が変化し、プレイヤーの選択が物語と戦力に影響を与えます。

探索では、ジョブの達成条件や敵の配置に応じて戦略を構築し、失敗時にはZP(ゾイダーズ・ポイント)が減少するペナルティが発生します。その過程で、ゾイドの装備や兵器の攻撃範囲を暗記することで、より高度な戦術が可能となります。物語は、ヒュウの成長と古代ゾイド人の血を引くフレヤとの再会、ライバル・ロキとの対決などを通じて展開され、ゾイドと人間の絆が描かれます。