『DEEP FEAR』は、1998年7月16日にセガ・エンタープライゼスから発売されたセガサターン用ホラーアクションアドベンチャーです。舞台はグアム沖の海底補給基地「ビッグテーブル」。主人公ジョン・メイヤーは、謎の宇宙ポッドの回収任務をきっかけに、基地内で発生したクリーチャーの脅威と酸素不足に立ち向かいます。日本とEUのみで発売され、セガサターン最後期の作品として注目を集めました。

プレイヤーは銃器や手榴弾を駆使してクリーチャーと戦いながら、酸素残量を管理しつつ基地内を探索します。酸素はリアルタイムで減少し、戦闘や移動によって消費されるため、補給ポイントの確保が生存の鍵となります。アイテム使用や照準操作は移動中でも可能で、緊迫した状況下での判断力が試されます。イベントシーンはCGムービーで展開され、物語の緊張感を高めます。

物語は、ジョンが婚約者ステラの面影を持つ研究員ジーナと出会い、基地の崩壊を阻止するため奔走する展開です。ジーナのペットであるチンパンジー「アンソニー」や、SEAL隊員との連携、裏切りと犠牲が交錯する中、ジョンは人類の未来を左右する決断を迫られます。最終局面では、ジーナ自身がクリーチャー化し、ジョンとの対決を経て基地からの脱出を果たします。

セガサターン版はCD-ROM2枚組で提供され、グラフィックは当時としては高精細で、水圧や酸素演出が緊張感を演出します。操作性は直感的で、アイテム管理や照準操作がスムーズに行えますが、一部の視点切り替えに癖があり、慣れが必要です。欧州版は英語音声のみで、日本版は日本語字幕と音声が収録され、没入感を高めています。