『デストロイ オール ヒューマンズ!』は、1950年代のアメリカを舞台に、宇宙人が地球侵略を繰り広げるSFアクションアドベンチャーゲーム。日本ではまず2007年02月22日にセガからPlayStation 2で発売されました。その後、グラフィックを大幅に向上させ、操作性を現代風にアレンジしたリメイク版が、2020年07月28日にTHQ NordicからPlayStation 4などで、2021年08月26日にはNintendo Switchで発売されています。プレイヤーはフュロン星人の戦士「クリプト137」となり、誘拐された前任者の救出と、絶滅の危機に瀕した自種族を救うためのDNA収集を目的に、地球人たちを恐怖の底へ突き落とします。
ゲームプレイは、クリプトを操作して街を探索し、ミッションを遂行する箱庭型のアクションです。強力なサイコキネシスで人や車を吹き飛ばしたり、「ザップガン」で感電させたり、あるいは「肛門検査プローブ」で脳味噌を抽出したりと、多彩なエイリアン兵器を駆使して暴れ回ります。また、空飛ぶ円盤(UFO)に乗り込んで上空から熱線で街を焼き払うダイナミックな破壊も可能です。一方で、人間に変身する「ホロボブ」や、記憶を消去する能力を使ったステルス行動も重要で、ただ暴れるだけでなく、人間社会に紛れ込んで情報を集める知的な侵略も求められます。
本作の独自性は、50年代のB級SF映画へのオマージュに満ちたブラックユーモアあふれる世界観です。共産主義への恐怖やマッカーシズムといった当時の社会情勢を皮肉ったストーリーが展開されます。なお、PS2版はセガによる独自のローカライズが施され、日本向けのパロディやコミカルな吹き替え(クリプト役:山口勝平氏など)が特徴の「バカゲー」として親しまれましたが、リメイク版ではオリジナル(北米版)の脚本に忠実な日本語字幕仕様となっており、よりダークでシニカルな本来の作風を楽しむことができます。
本作は、ティム・バートン監督の映画『マーズ・アタック!』などに通じる、悪趣味ギリギリのユーモアと破壊の快感を描いた作品です。50年代のSF映画黄金期への愛に溢れており、当時の映画ポスターや特撮技術を知ることで、ゲーム内の演出をより深く理解できます。元ネタとなった古典SF映画や、侵略テーマの名作を鑑賞することで、クリプトの暴れっぷりがより一層痛快に感じられることでしょう。













コメントを追加