『十六夜(いざよい)れんか ~かみふるさと~』は、昭和初期の日本の寒村を舞台にした和風伝奇恋愛アドベンチャーゲームです。2004年3月18日に加賀テックからPlayStation 2で発売されました。
本作はPC用ソフトとして発売された『十六夜れんか』の家庭用移植版であり、独自の追加要素を含んだ決定版です。物語の主人公は、帝都で画家として名を馳せながらも、自身の持つ「異形のモノを見る力」に苦悩し、逃げるように故郷の「御恵名(みえな)村」へと帰ってきた青年です。プレイヤーは彼となり、懐かしい幼馴染や村の少女たちと交流を深めながら、美しくもどこか閉鎖的な村に隠された「因習」や「神隠し」といった伝奇的な謎に迫っていきます。
ゲームシステムは、文章を読み進めながら選択肢を選ぶオーソドックスなアドベンチャー形式です。特徴的なのは、ノスタルジックで温かい日常パートと、血の宿命や転生を扱うシリアスな伝奇パートの対比です。PS2版では、新ヒロインや新規シナリオ「とこしえ編」が追加されており、原作をプレイ済みのユーザーでも新たな結末を楽しめる構成になっています。また、田口まこと氏による柔らかなタッチのキャラクターデザインと、和楽器を取り入れた哀愁漂うBGMが、昭和レトロな世界観を見事に演出しています。
評価については、派手な演出こそ少ないものの、丁寧に描かれた「古き良き日本の田舎」の空気感が高く評価されています。一方で、アドベンチャーゲームとしてのシステム周り(セーブ・ロードの速度など)は当時の水準としてもやや重いという指摘や、後半の展開がオカルト色を強めるため、純粋な恋愛物語だけを期待すると驚かされるかもしれません。しかし、儚くも美しい和風ファンタジーとして、心に残る一作です。
本作の象徴的なモチーフは「月」と「日本の原風景」です。電気の明かりが少なかった時代、人々は月明かりの下で物語を紡ぎ、自然への畏敬の念を抱いていました。そんな静謐で神秘的な夜の空気を現代の部屋に取り入れ、心を落ち着かせるためのインテリアを提案します。













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