『ゲッタウェイ』(The Getaway)は、イギリスのTeam Sohoが開発し、PlayStation 2向けに発売されたクライムアクションゲームです。舞台はロンドン市街で、実在のランドマークや街並みが忠実に再現されており、映画的演出とリアルな環境描写が特徴です。ゲームは2部構成となっており、前半は元ギャングのマーク・ハモンド、後半はロンドン警察の刑事フランク・カーターの視点で物語が展開されます。

ゲームシステムには、画面上にライフや弾数などのインターフェースが表示されない設計が採用されており、ダメージは出血表現で判断する形式となっています。目的地の案内は地図ではなく車のウインカーによって誘導されるなど、没入感を重視した構成が特徴です。乗り物は60車種以上が登場し、すべて実車をベースにしており、ロンドン市内には高性能なシークレットカーも隠されています。

ストーリーは、マークが息子を救うために犯罪組織の依頼を受ける展開から始まり、後半ではフランクが警察内部の腐敗を暴く捜査に挑む構成となっています。登場人物には中国マフィアやジャマイカ系ギャングなど多様な勢力が含まれており、複数の視点から事件の真相に迫る構造が採用されています。続編として『ゲッタウェイ ブラックマンデー』が2004年に発売され、シリーズ化も展開されました。