『THE BASEBALL 2003 バトルボールパーク宣言 パーフェクトプレープロ野球』は、2003年3月20日にコナミからPlayStation 2およびニンテンドーゲームキューブ向けに発売されたリアル志向のプロ野球ゲームです。日本テレビのプロ野球中継「THE BASEBALL バトルボールパーク宣言」とのタイアップ作品で、実況には平川健太郎アナウンサー、解説には掛布雅之と堀内恒夫が起用され、テレビ中継さながらの臨場感が演出されています。

本作は『プロ野球JAPAN 2001』『THE BASEBALL 2002』に続くシリーズ第3弾で、グラフィックやスコア表示が一新され、当時としては非常に高いビジュアル表現を実現しています。操作性は『実況パワフルプロ野球』シリーズに近いものの、よりリアルな挙動を追求しており、試合時間が長めで操作もやや難解とされました。

最大の特徴は、オリジナル選手を育成できる「エンペラーカップモード」の存在です。これは『パワプロ’99』の「冥球島編」に似た構成で、個性的な架空チームと連戦しながらポイントを稼ぎ、選手を強化していくという内容。勝利した相手チームの選手を仲間にできる要素もあり、やり込み要素が非常に高いと評価されました。『パワプロ』シリーズの人気キャラ・大豪月も登場し、ファンにはたまらない演出が盛り込まれています。

同年9月には、選手データの更新や新要素を追加した『秋季号』も発売され、より完成度の高い内容となりました。なお、本作をもって日本テレビとのタイアップは終了し、開発スタッフやゲームシステムは後の『プロ野球スピリッツ2004』へと受け継がれていきます。

2003年のプロ野球では、セ・リーグは阪神タイガースが18年ぶりの優勝を果たし、パ・リーグは福岡ダイエーホークスが制覇。井川慶、金本知憲、松中信彦、城島健司らの活躍が本作のデータにも色濃く反映されています。