『街ingメーカー』は、プレイヤー自身の分身が街に降り立ち、住民と同じ目線で都市開発を行うシミュレーションゲーム。2001年09月27日にメディアファクトリーからプレイステーション2で発売されました。その後、2003年11月06日には、新たなテナントやイベントを追加してゲームバランスを調整した改良版『SIMPLE2000シリーズ Vol.39 THE ぼくの街づくり 〜街ingメーカー++〜』がディースリー・パブリッシャーから発売されています。神の視点でパラメータを管理する従来の都市開発ゲームとは異なり、自分自身が住人の一人として街の中を歩き回り、直接コミュニケーションを取ることで発展させていく「現場主義」のスタイルが特徴です。

ゲームプレイは、何もない平野に道路を引き、住宅や店舗を誘致して人口を増やすことから始まります。本作独自のシステムとして、テナントの設置権限は「住民からの要望(リクエスト)」によって発生します。プレイヤーは街中を走り回って住民に話しかけ、「コンビニが欲しい」「公園を作って」といった不満や願いを聞き出す必要があります。これらの声を都市計画に反映させることで住民の満足度が上がり、新たな転入者が現れて街が拡大していくという、対話を重視したサイクルで進行します。

本作の最大の特徴は、吉野家、TSUTAYA、デニーズ、ユニクロといった実在する企業の店舗(テナント)が多数登場する点です。看板や外観もリアルに再現されており、自分の作った街に馴染みのあるチェーン店が立ち並ぶ様子は、架空の都市でありながら強烈なリアリティを感じさせます。改良版である『THE ぼくの街づくり』では、登場する実名テナントの種類が大幅に増加し、住民との会話パターンやイベントも拡充され、より賑やかで生活感のある街作りを楽しめるようになりました。

開発元のインディソフトウェアは、本作以降も『街ingメーカー』シリーズを継続して制作し、ニンテンドーDSやPSPなど様々なプラットフォームで展開しました。「歩ける都市開発」というコンセプトは、単なる数値上のシミュレーションを超えた「ごっこ遊び」の楽しさを提供しました。都市計画の面白さに目覚めた方は、実際の地図帳や都市デザインの解説書を眺めることで、道路網の効率的な引き方や区画整理の意図をより深く理解することができます。

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