『SOLID LINK Tower Side』は、ゲームブックの物語性と3DダンジョンRPGの探索要素を融合させた、ソリッドリンクシリーズの「塔」編。2000年11月16日にヘクトからPlayStationで発売されました。

本作は、同時発売された『SOLID LINK Dungeon Side』と対をなす作品であり、それぞれ独立したシナリオを持ちながらも、メモリーカードを介してキャラクターデータを自由に往来させることが可能です。プレイヤーは一旗揚げるために集まった冒険者となり、富と名声、そして死が待ち受ける不気味な巨塔の攻略に挑みます。ゲーム進行はウィザードリィライクな主観視点のダンジョン探索を基本としつつ、随所で発生するイベントや選択肢によって物語が分岐するゲームブック風のスタイルを採用しています。

最大の特徴は、経験値によるレベルアップを廃止し、敵を倒して得た資金でスキルや魔法を購入してキャラクターを強化する育成システムです。ダンジョンから街へ戻るとイベントの進行状況はリセットされますが、獲得した能力やアイテムは引き継がれるため、何度も塔に挑んでは撤退を繰り返す「死んで覚える」ハック&スラッシュ的なプレイスタイルが推奨されます。また、『Tower Side』で育てた強力なキャラクターやレアアイテムを『Dungeon Side』へ持ち込むことで、別の視点から世界の謎を解き明かす楽しみ方も提供されています。

本作が標榜する「ゲームブック」というジャンルは、80年代に隆盛を極め、読者の選択によって結末が変わる能動的な読書体験として多くの少年少女を熱狂させました。デジタルゲームの進化と共に姿を消していきましたが、その遺伝子は本作のようなテキストアドベンチャーやRPGの中に息づいています。ここでは、ゲームブックの金字塔であり、今なお愛され続ける不朽の名作を紹介します。鉛筆とサイコロを手に、紙の迷宮へ挑むスリルは、デジタルの3Dダンジョンとはまた違った没入感を与えてくれるはずです。
火吹山の魔法使い [書籍]

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