『キャプテン・ラヴ』は、特撮ヒーロー番組のような熱い演出と、「真実の愛」を問う哲学的なテーマが融合したドラマチック・ヒーロー・アドベンチャー。1999年3月11日に東芝EMIからPlayStationで発売されました。

一般的な恋愛シミュレーションゲームが「多くのヒロインと仲良くなること」を目的とするのに対し、本作は「次々と現れる魅力的な女性たちをいかにしてフる(断る)か」が主眼に置かれています。主人公は、全人類が平等に愛し合う世界を目指す秘密結社「ラブラブ党」の元党員ですが、一人の女性・永堀愛美と運命的な恋に落ち、組織を裏切ることになります。プレイヤーは主人公となり、ラブラブ党が送り込んでくる幼馴染や先輩といった「刺客(サブヒロイン)」たちの誘惑を断ち切り、本命の彼女への愛を貫き通さなければなりません。

ゲームの要となるのは、立ちはだかる敵や誘惑するヒロインと言葉で戦う「論撃(ろんげき)バトル」です。これは相手の主張に対し、適切な反論を選択して精神的ダメージを与えるシステムですが、単なる三択ではありません。アナログスティックの入力強度によって「優しく諭す」や「強く否定する」といったニュアンスを調整できる「ファジー選択システム」が搭載されており、言葉の選び方と態度の強弱が勝敗を分けます。キャラクターデザインには漫画家の雑君保プ氏を起用し、コミカルな見た目とは裏腹に、愛することの苦悩や葛藤を真摯に描いた異色作です。

本作のテーマである「特定の個人を愛すること(執着)」と「全ての人を愛すること(博愛)」の対立は、哲学的な問いを含んでいます。ゲーム内で主人公が悩み抜いた「愛」の正体について、より深く思索を巡らせるために、世界的なベストセラーとなっている哲学書を提案します。愛は単なる感情ではなく「技術」であり「意志」であると説くこの本は、キャプテン・ラヴとして戦ったプレイヤーの心に強く響くはずです。
愛するということ [書籍]

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