『デジモンワールド』は、1999年にPlayStationで発売された育成RPGで、携帯ゲーム「デジタルモンスター」から飛び出した初の本格3D作品として登場しました。当時、ポケモンやモンスターファームなどの育成ゲームが人気を集める中、デジモンは“育てたモンスターと共に冒険する”という新しい体験を提示し、育成と探索の融合によって独自の地位を築きました。発売後はシリーズ化され、続編や派生作品が多数登場するなど、デジモンゲームの礎を築いた作品として語り継がれています。

プレイヤーは、ある日突然デジモンの世界「ファイル島」に召喚された少年となり、パートナーデジモンと共に島を探索しながら、心を失ったデジモンたちを救い、街を復興していきます。育成は食事、トイレ、睡眠、トレーニングなど多岐にわたり、放置すれば育成ミスとしてペナルティが発生するなど、リアルな生活感が反映されています。進化は能力値や育成状況、バトル経験など複雑な条件によって分岐し、どのデジモンに進化するかはプレイヤーの育て方次第です。

戦闘はリアルタイムで進行し、プレイヤーはパートナーデジモンに作戦を指示したり、アイテムを使って支援したりすることで戦況をコントロールします。技にはMPを消費する通常技と、ゲージが溜まったときに発動できる必殺技があり、ボタン連打で威力を高める演出も盛り込まれています。バトルに勝利すればステータスが上昇し、敗北すればライフが減るなど、育成と戦闘が密接に結びついた設計が特徴です。

本作はPlayStation専用タイトルとして、当時としては珍しい時間の概念を導入し、朝昼夕夜の移り変わりや寿命による世代交代など、育成ゲームとしての深みを持っています。ロード時間や操作性に課題はあるものの、自由度の高い探索と育成の組み合わせは、今なお根強いファンを持つ理由となっています。シリーズの原点として、後の作品にも影響を与えた重要な一作です。

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