『イメージファイト & Xマルチプライ アーケードギアーズ』は、1998年にPlayStation向けに発売された2本のアーケードシューティングゲームを収録した復刻タイトルです。本作には、縦スクロール型の『イメージファイト』(1988年)と、横スクロール型の『Xマルチプライ』(1989年)が収録されており、いずれもアイレムが開発した高難度の名作シューティングとして知られています。移植はエクシングが担当し、アーケード版の雰囲気を可能な限り再現する構成となっています。

『イメージファイト』では、訓練ステージを突破しなければ実戦に進めないという独自のシステムが採用されており、赤青ポッドの使い分けや機体選択による戦略性が特徴です。一方、『Xマルチプライ』では、自機に装着された2本の触手を駆使して敵を攻撃・防御するというユニークなシステムが導入されており、生物的なグラフィックとグロテスクな世界観が印象的です。両作品とも、パターン構築と精密操作が求められる高難度設計となっています。

PlayStation版では、画面表示の一部が切れてしまう仕様や、スコアバーがプレイ画面に重なるなどの制約があるものの、ゲーム性自体はアーケード版に忠実な移植と評価されています。特に『Xマルチプライ』は、触手の挙動や武器の切り替えなどが再現度高く、後年の『R-TYPE Δ』や『R-TYPE FINAL』にも影響を与えた作品として位置づけられています。希少性の高いタイトルであり、シューティングファンの間ではプレミアソフトとして扱われています。