Article 2024/8/17
【PCE】上海
【PCE】上海
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『上海』は、1987年10月30日にハドソンから発売されたPCエンジン用パズルゲームで、同機のローンチタイトルのひとつとして登場した作品である。元はアクティビジョンが1986年にMacintosh向けに開発したパズルゲームで、麻雀牌を使った“麻雀ソリティア”の元祖的存在。PCエンジン版はその移植作であり、当時としては非常に見やすいグラフィックと快適な操作性を実現していた。
ゲーム内容は、144枚の麻雀牌が立体的に積み上げられた状態からスタートし、左右どちらかが空いていて、かつ上に牌が乗っていない同じ柄の牌を2枚選んで取り除いていくというシンプルなルール。季節牌・花牌は同種同士であれば組み合わせ可能で、すべての牌を取り除けばクリア、動かせる牌がなくなれば手詰まりとなる。ルールは単純だが、牌の配置によっては詰みが発生することもあり、運と読みのバランスが絶妙なパズル性を生み出している。
PCエンジン版の特徴として、視認性の高さがよく挙げられる。ファミコン版と比べて牌の描画が非常にクリアで、立体構造が把握しやすい。また、初心者向けに「取れる牌を教えてくれるヘルプ機能」が搭載されており、どの牌が選択可能か一目で分かるため、初めて遊ぶプレイヤーでも迷わず進められる。これは当時の家庭用パズルゲームとしてはかなり親切な設計だった。
ただし、牌の山の形は1種類のみで、ランダム配置によっては“絶対にクリアできないパターン”が発生することもある。これは上海シリーズ全般に見られる仕様で、詰んだ場合は素直にやり直すしかない。PCエンジン版では「ニューゲーム」で配置を変えたり、「トライアゲイン」で同じ配置を再挑戦したりできるため、遊びやすさは確保されている。
クリア時には龍が現れる演出があり、周回するごとに龍の姿が変化していくなど、シンプルながら達成感を高める工夫も盛り込まれている。地味なゲームに見えるが、牌が減っていく快感と“もう一回”と感じさせる中毒性は非常に高く、PCエンジンのローンチタイトルとして確かな存在感を放った。
総じて、PCエンジン版『上海』は、シンプルなルールと高い視認性、そして中毒性のあるゲーム性を兼ね備えた良質なパズルゲームであり、当時のハード性能を活かした完成度の高い移植作である。今遊んでも十分楽しめる、PCエンジン初期を代表する一本だ。