『実況パワフルプロ野球Wii』は、2007年7月19日にコナミからWii向けに発売されたシリーズ初のWii対応作品です。基本的な内容は同日発売の『実況パワフルプロ野球14』(PS2版)と共通していますが、Wii独自の操作性や機能を活かした要素が多数盛り込まれています。

最大の特徴は「リモパワ」モードの搭載で、Wiiリモコンを振ることで打撃や投球を操作する直感的なプレイが可能です。守備や走塁はオートですが、リモコンを振ることで動きが加速するなど、体感型の野球ゲームとしての魅力が強調されています。また、WiiのMii機能にも対応しており、自分のMiiを選手として登場させることができるのもユニークなポイントです。Miiの顔によって能力が決まるため、どんな選手になるかはプレイしてのお楽しみという設計になっています。

サクセスモードは「プロ野球スター街道編」と「栄冠ナイン 目指せ名門野球部!」の2本立てで、前者は新球団「津々家バルカンズ」の落ちこぼれ選手として再起を目指す1年間の物語、後者は高校野球部の監督として甲子園優勝を目指すシミュレーション型モードです。どちらも育成の自由度が高く、やり込み要素に富んでいます。

そのほか、ペナント、マイライフ、ホームラン競争、応援曲作成、野球教室など、シリーズ定番のモードも収録。Wi-Fiコネクションを使ったオンライン協力プレイにも対応していましたが、こちらのサービスは2008年11月28日をもって終了しています。

2007年のプロ野球では、セ・リーグは中日ドラゴンズがクライマックスシリーズを制して日本一に輝き、パ・リーグは北海道日本ハムファイターズがリーグ優勝。ダルビッシュ有や中村紀洋、ウッズらの活躍が話題となり、これらの選手たちの成績や能力が本作のデータにも反映されています。