『ジョジョの奇妙な冒険 未来への遺産 for Matching Service』は、2000年にカプコンがドリームキャスト向けに発売した2D対戦型格闘ゲームです。アーケード版『未来への遺産』の完全移植に加え、通信対戦機能を搭載した特別版として登場し、ジョジョ第3部の世界観を忠実に再現した演出と操作感が、原作ファンや格闘ゲーマーから高い評価を受けました。発売後はネットワークサービスが期間限定で提供され、全国のプレイヤーとの対戦が可能となりました。

プレイヤーは、空条承太郎やDIOなど、スタンド使いのキャラクターを操作し、スタンドモードと本体モードを切り替えながら戦います。スタンドゲージやスーパーコンボゲージを駆使することで、タンデムアタックやスタンド遠隔操作など、原作さながらの戦術が展開されます。キャラクターごとに異なるスタンド性能やコンボルートが用意されており、対戦の奥深さと爽快感が両立しています。

本作では、ホル・ホースやヴァニラ・アイスなどの新キャラクターが追加され、アレッシーの能力による「子供化」演出や、隠しキャラの登場など、原作の名場面を再現したギミックが多数盛り込まれています。また、挑発や勝利演出には原作のセリフが使用され、ファンなら思わず笑みがこぼれる仕掛けが満載です。格闘ゲームとしての完成度も高く、連続技やガードキャンセルなどのテクニックが試される本格仕様となっています。

ドリームキャスト版は、VGA出力に対応しており、HDMI変換を通じて現代のテレビでも美麗な映像でプレイ可能です。操作性はアーケード版に準拠し、ファイティングスティックとの相性も抜群です。通信対戦サービスは終了していますが、オフラインでも2人対戦やCPU戦を存分に楽しめる構成となっており、ジョジョゲーの決定版として今なお語り継がれています。