『InnerSpace(インナースペース)』は、重力が外側へと働く構造を持つ惑星「インバース」を舞台に、滅びゆく世界の記憶を回収するフライト探索アドベンチャーゲーム。2018年06月14日にオーイズミ・アミュージオからPlayStation 4およびNintendo Switchで配信されました。プレイヤーは、失われた技術で作られた自律型航空機「カートグラファー」となり、考古学者の潜水艦を手助けするために、空と海が表裏一体となった不思議な空間を飛び回ります。かつて栄えた文明の遺跡や、今も世界を彷徨う巨大な半神「デミゴッド」たちと接触し、この世界が迎える最期の時を見届ける物語が描かれます。
ゲームプレイは、戦闘要素を極力廃し、純粋な「飛行」と「探索」に焦点を当てたシステムで進行します。操作する機体は、翼を変形させることで空中だけでなく水中も自在に潜航することが可能で、空から海へ、海から空へとシームレスに移動しながら遺跡内部や狭い通路をくまなく調査します。フィールドには「ウィンド(風の球)」や古代の遺物(レリック)が隠されており、これらを収集することで機体の性能を強化したり、新たな機体設計図をアンロックしたりすることができます。また、各エリアを支配するデミゴッドとの遭遇イベントでは、彼らの体表にあるスイッチを作動させるなどのパズル的なギミックを解き、閉ざされたゲートを開放して先へと進みます。
本作の特徴は、パステルカラーを基調とした幻想的なシェーディングで描かれる独特のアートスタイルと、上下左右の概念が曖昧になる浮遊感です。惑星の内側を飛ぶため、見上げれば地面があり、海に潜れば空が見えるという逆転した視覚体験がプレイヤーを待ち受けます。環境音楽のようなアンビエントなBGMが流れる中、敵に撃墜される心配をせずに、ただひたすらに美しい滅びの世界を漂う没入感は、本作ならではの静謐な体験として設計されています。
開発元のPolyKnight Gamesは、学生プロジェクトからスタートしたインディーデベロッパーです。本作はKickstarterでの成功を経て製品化されました。重力や空間の常識が通じない世界での冒険に興味を持った方は、同様に重力をテーマにしたアニメ映画『サカサマのパテマ』などを鑑賞することで、上下が逆転した世界観の面白さをより深く味わうことができます。













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