『デストロイ オール ヒューマンズ!』は、2005年にパンデミック・スタジオが開発し、THQが発売したサードパーソン視点のアクションアドベンチャーゲームで、1950年代のアメリカを舞台に、地球侵略を目論むエイリアン「クリプト137」として人類を蹂躙するという、ブラックユーモア満載の作品です。プレイヤーは地上での戦闘に加え、UFOを操縦して建物を破壊したり、人間を空中に持ち上げたりと、さまざまな破壊活動を展開できます。

日本では2007年にPlayStation 2版が発売されましたが、暴力表現の規制により、原作のシリアスな侵略劇から一転、セリフを完全に差し替えた“バカゲー”としてローカライズされました。クリプトは関西弁を話し、ストーリーも「エンドルフィン採取のために人間を襲う」というナンセンスな設定に変更され、声優陣によるアドリブ満載の演出が話題を呼びました。

2020年にはUnreal Engine 4を用いたフルリメイク版がPS4、Xbox One、PC向けに発売され、2021年にはNintendo Switch版も登場。こちらは原作に忠実な内容で、ゴア表現も含まれるため、日本ではCERO Z(18歳以上対象)として発売されました。なお、PS2版のような“悪ノリ翻訳”はリメイク版には含まれていませんが、グラフィックや操作性の向上、未収録ミッションの追加など、現代向けに大幅なアップデートが施されています。