『剣豪』シリーズは、2000年12月14日に元気より第1作が発売され、PlayStation 2およびXbox 360で展開された本格剣術アクションゲームシリーズです。プレイヤーは一介の武芸者となり、江戸時代や幕末を舞台に、己の剣技を磨き上げながら最強の称号「天下無双」を掴み取るための過酷な修羅の道を歩みます。

本シリーズでは、実際の剣道や古流武術の理論を取り入れた「攻・待・懸(こう・たい・けん)」という独自の攻防メカニズムが採用されています。敵の攻撃を待ち受けていなす「待」、相手の隙を突いて崩す「懸」、そして一撃を決める「攻」という3すくみの関係を理解し、間合いと呼吸を読み合うヒリヒリとした真剣勝負が体験できます。

シリーズを重ねるごとに活動の場は広がり、単なる道場破りや御前試合だけでなく、全国を行脚する旅や歴史的大事件への介入が可能となっています。宮本武蔵、佐々木小次郎、坂本龍馬、新撰組隊士といった歴史上の名だたる剣豪たちが実名で登場し、彼らと刃を交えたり、弟子入りして奥義を習得したりと、時代劇ファンにはたまらないシチュエーションが用意されています。

Xbox 360で発売された『剣豪ZERO』などの後続作品では、AIによるライバル剣士の学習機能や、オンライン対戦を通じた他プレイヤーとの斬り合いなども実装されました。一撃が生死を分ける緊張感の中で、精神を統一し、ただひたすらに剣の道を極めるストイックな武士の生き様が描かれています。

剣豪(2000年12月14日)
記念すべきシリーズ第1作です。プレイヤーは修行でステータスを上げながら、各地の道場を破り、最終的に御前試合での優勝を目指します。「懸(かかり)・待(まち)・攻(せめ)」という3すくみのシステムを確立し、相手の呼吸を読むストイックな剣術シミュレーションの基礎を築いた作品です。

剣豪2(2002年6月27日)
前作のシステムをベースに、対人戦の駆け引きを強化した続編です。相手を圧倒するプレッシャーを数値化した「剣気」システムが導入され、真剣勝負の緊張感がより高まっています。口入れ屋での仕事や、辻斬りとの遭遇など、道場以外の裏社会的な側面も描かれています。

剣豪3(2004年9月22日)
舞台が江戸一局から日本全土へと拡大し、各地を旅しながら修行や道場破りを行えるようになったシリーズの決定版です。時間の概念や歴史イベントが導入され、宮本武蔵や坂本龍馬といった時代の異なる剣豪たちが一堂に会する夢の競演や、自らの道場を持つ経営要素が楽しめます。

剣豪ZERO(2006年9月7日)
プラットフォームをXbox 360に移し、グラフィックやAIを大幅に進化させたシリーズ最終作です。「斬る手応え」や一撃必殺の恐怖を追求しており、敵AIがプレイヤーの動きを学習して強くなるシステムが搭載されています。9人の大名家による勢力争いの中で、剣豪としての生き様を刻む内容となっています。