『重装機兵ヴァルケン2』は、シリーズ初のシミュレーションRPGとして展開された異色の続編で、戦術性と育成要素が融合した重装機兵(アサルトスーツ)運用ゲームです。

本作は前作『ヴァルケン』の世界観を引き継ぎつつ、『レイノス』の主人公を軸に再構成された物語が展開されます。プレイヤーは外惑星条約機構軍の一員として、木星衛星ガニメデで発生した武装集団の襲撃に対処。戦闘はターン制のSRPG形式で、装備タイプ(偵察型・近接型・遠距離型)に応じた経験値が蓄積され、レベルアップにより新たな装備やサポートプログラムが解禁されます。AP(行動ポイント)を消費して移動・攻撃・装填を行い、戦況に応じた柔軟な戦術が求められます。

装備はパイロットごとに得意分野があり、マニュアル・オート選択で最適化可能。武器会社の支援により資金概念は排除され、ストーリー進行に応じて新型機体が解禁されます。戦闘中の会話イベントや、カタパルトによる初期配置の選択など、演出面も強化。ただし、英字フォントの視認性や戦闘演出のスキップ不可など、操作性に課題も残ります。

PlayStation専用タイトルとして1999年に発売され、後にゲームアーカイブスで配信。前作のアクション性から一転し、育成と戦略に重きを置いた構成は賛否両論ながら、シリーズの幅を広げた意欲作とされています。