『織田信長伝』は、1998年9月23日にコーエーからPlayStation用ソフトとして発売された歴史シミュレーションゲームです。タイトル通り織田信長の生涯を題材にしており、信長の視点で戦国時代を駆け抜ける“シナリオ仕立て”の構成が特徴です。

従来の『信長の野望』シリーズのような全国マップ制の自由度重視型ではなく、章立てのストーリー進行型で、史実に沿ったイベントや合戦を順に体験していきます。各章は「桶狭間の戦い」「長篠の戦い」「本能寺の変」など、信長の生涯における重要局面が舞台となり、プレイヤーは限られた条件下で勝利条件を満たす必要があります。

ゲームシステムはターン制の戦略パートと戦術パートに分かれ、戦略パートでは兵力補充や武将配置、外交などを行い、戦術パートでは戦場マップ上で部隊を指揮します。武将ごとに能力値や特技が設定されており、史実に基づく人間関係やイベントが戦局に影響します。

PS版ではCD-ROM容量を活かし、戦闘やイベントでのグラフィック演出やBGMが強化され、戦国ドラマとしての臨場感が高められています。難易度は比較的高めで、史実通りの展開をなぞるだけでなく、プレイヤーの采配次第でIF展開も可能です。