『らき☆すた 萌えドリル』シリーズは、美水かがみ氏の4コマ漫画を原作に、学習ドリルと美少女キャラクターの育成・交流を融合させた脳トレ・クイズアクション。2005年12月1日に角川書店からニンテンドーDSで第1作が発売され、2007年5月24日には通信対戦機能やシナリオを大幅に強化した続編『真・らき☆すた 萌えドリル 〜旅立ち〜』が登場しました。
本作は、当時社会現象となっていた「脳トレ」ブームを背景に、主要キャラクターの泉こなた、柊かがみ、柊つかさ、高良みゆきたちと共に、国語・算数・理科・社会・英語の5教科をベースとした問題を解いていく内容です。ニンテンドーDSのタッチパネルを駆使した手書き入力や、マイクによる音声認識を活用した「音読」など、ハードの特性を活かした直感的な操作で、学力テストやトレーニングに挑む構成が採用されました。
メインとなる「どらまもーど」では、学園生活や秋葉原を舞台としたオリジナルストーリーが展開されます。選択肢を選ぶ代わりにドリルをプレイし、その結果によって物語が分岐したり、キャラクターのパラメータが成長したりする仕組みです。育成したキャラクターは、対戦モードである「萌え萌えバトル」で使用可能となり、正解の速さや連続正解数によって相手を攻撃する、アクション性の高いクイズバトルが楽しめます。
続編の『真』では、さらに「萌え脳力」チェック機能やWi-Fiコネクションによる遠距離対戦が追加されました。また、マップ移動の概念が導入され、秋葉原の街を自由に散策しながらイベントをこなすアドベンチャー要素が強化されています。ミニゲームも「こなたんくえすと」などパロディ精神に溢れたものが多数収録されており、原作の持つ日常的なユーモアが随所に反映されています。
特筆すべきは、2007年放送のTVアニメ版とは異なる、ドラマCD版から引き継がれた独自の声優陣によるフルボイス演出です。アニメ化以前のメディア展開における「らき☆すた」の世界観をパッケージした資料的側面もあり、DSのスピーカーから流れる賑やかな掛け声が、ストイックになりがちな学習プロセスにエンターテインメントとしての彩りを添えています。
『らき☆すた 萌えドリル』シリーズは、美水かがみ氏が「月刊コンプティーク」等で連載していた4コマ漫画『らき☆すた』を題材にしています。女子高生たちのまったりとした日常やマニアックなオタクネタを、教育ソフトの体裁を借りたゲーム形式で再現したメディアミックス作品です。













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