『ノゾミカナエタマエ 〜Daydream Reconstruct〜』は、日本の同人サークルVALLELが開発したアドベンチャーゲームであり、後にPlayStation Portable向けに移植された作品です。元々は2009年にコミックマーケットで頒布されたPC版が初出であり、PSP版は2012年にPlayStation Storeにてダウンロード専売として配信されました。ジャンルは「ほんわかフシギ系ADV」とされており、幻想的な世界観と独自の演出が特徴となっています。

物語は、猫耳を持つ少女・真琴が不思議な空間に迷い込み、記憶を失った少女たちと出会いながら、閉ざされた「セカイ」からの脱出を目指す構成となっています。ゲームは28のシーンで構成され、選択肢によって物語が分岐するマルチエンディング形式を採用しています。メニューには「図書館」機能があり、CGやBGMの鑑賞、キャラクター紹介などが可能です。

PSP版では、PC版に存在したフルボイス仕様が削除され、一部キャラクターの立ち絵が新規に描き直されています。また、過去作『古本屋こほにゃ』『Ragnarok Ixca』『maiden panic!』のキャラクターが登場するなど、VALLEL作品間のクロスオーバー要素も含まれています。ゲームエンジンには吉里吉里が使用されており、同人ゲームとしての技術的完成度も高いものとなっています。