『蒼い海のトリスティア 10周年メモリアルパック』は、海上都市や天空都市の復興を描く「ディープ・ブルー・シリーズ」の誕生10周年を記念した特別限定パッケージです。2012年8月9日にサイバーフロントからPlayStation Portableで発売されました。

本作は、2002年にWindows用ソフトとして産声を上げた『蒼い海のトリスティア』から始まるシリーズの歴史を一本に凝縮した内容となっています。収録タイトルは、シリーズの原点である『蒼い海のトリスティア ポータブル』、その正統続編『蒼い空のネオスフィア ポータブル』に加え、外伝的作品である『暁のアマネカと蒼い巨神』『白銀のカルと蒼空の女王』を合わせた計4作品に及びます。

メインとなる発明工房シリーズでは、天才発明家ナノカ・フランカとしてアイテムを創り出し、寂れた街を活気づけていく街発展シミュレーションが楽しめます。一方で、アマネカやカルが主人公となる作品では、古代文明の調査や戦いを主軸としたアドベンチャーやRPG要素が強く打ち出されており、シリーズを通じた世界観の広がりを一挙に体験できる構成が取られました。

記念パックならではの豪華な特典も大きな魅力です。当時のゲーム雑誌「コンプティーク」とコラボレーションした特別別冊や、シナリオを手掛けた竹内なおゆき氏による書き下ろし短編小説、さらに主要キャラクターのペーパークラフトなど、ファン垂涎のアイテムが同梱されています。駒都えーじ氏が描く透明感あふれるキャラクターたちの歩みを、ゲームと特典の両面から振り返ることができます。

PlayStation Portableへの移植にあたっては、高解像度化されたビジュアルやフルボイス演出といった強化要素が施されており、場所を選ばず「蒼いシリーズ」の全貌を網羅できる決定版となりました。10年にわたるナノカたちの冒険と成長を、かつてないボリュームで堪能できる一作です。

『蒼い海のトリスティア 10周年メモリアルパック』は、工画堂スタジオの「くまさんチーム」が生み出した発明と復興のアドベンチャーシリーズを基にしています。2002年の登場以来、その独自のシステムとキャラクター性が支持され、多くの続編やメディアミックスを生み出す原動力となりました。

蒼い海のトリスティア