『あまつみそらに! 雲のはたてに』は、神と人が共存する瀬戸内の離島を舞台に、若き神事の担い手と少女たちの絆を描く恋愛アドベンチャーゲーム。2012年02月16日にプロトタイプからPlayStation Portableで発売されました。その後、2015年09月17年には高解像度グラフィックに対応したPlayStation Vita版も発売されています。本作は、2010年にクロシェットから発売されたPCゲーム『あまつみそらに!』のコンシューマー移植版です。主人公・観崎高久は、島の神事を司る「観崎家」の次期当主として、本土から故郷である美空島へと帰還し、幼馴染の巫女や実体化した神様たちと共に、島に伝わる儀式や日常のトラブルに向き合う日々を送ることになります。
ゲームプレイは、テキストを読み進めながら選択肢を選んで物語を分岐させるオーソドックスなアドベンチャー形式で進行します。コンシューマー版独自の追加要素として、PC版ではサブキャラクターだった「帷(とばり)」が攻略可能なヒロインへと昇格し、彼女にまつわる新規シナリオとイベントCGが大幅に追加されています。また、既存のヒロインルートにも加筆修正が施され、物語のボリュームが増しています。PS Vita版では、タッチスクリーンを使用した操作や、PC版の色味に近づける色調調整機能が実装されており、より快適なプレイ環境が提供されています。
本作の特徴は、しんたろー氏が手掛ける繊細で美しいキャラクタービジュアルと、のどかな島の風景に溶け込んだ「神様」の描写です。ヒロインの中には、島の守り神である「一ツ橋神奈」も含まれており、威厳ある神としての姿と、現代文化に興味津々な少女としての姿のギャップが描かれています。神事や伝承といった和風ファンタジーの要素を背景にしつつも、基本的には穏やかで温かい人間関係と、賑やかな共同生活が展開される作品となっています。
原作ブランドのクロシェットは、しんたろー氏の描く透明感のあるキャラクターと、日常の中に不思議な要素が溶け込むシナリオで人気を博しています。本作のような離島や神事をテーマにした物語に興味を持った方は、瀬戸内海を舞台にした文学作品や、日本の神話・伝承に関する書籍を読むことで、ゲーム内の設定や空気感をより深く理解することができます。













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