『機動戦士ガンダム 木馬の軌跡』は、2012年1月26日にバンダイナムコゲームスからPlayStation Portable向けに発売されたシミュレーションゲームで、ジャンルは「艦長代理シミュレーション」と銘打たれています。

本作は『機動戦士ガンダム』の一年戦争を題材に、ホワイトベースの艦長代理としてプレイヤーが戦局を指揮するという独自の視点で構成されています。プレイヤーはブライト・ノアの立場で、ホワイトベースを中心とした第13独立部隊を率い、戦場での移動や攻撃指示を出すことで戦闘を進行させます。基本的にはユニットに指示を出すだけで、戦闘は自動的に進行しますが、状況に応じて「局地戦モード」に介入することで、より細かな戦術指示が可能になります。

戦闘は「戦場モード」と「局地戦モード」の二層構造で展開されます。戦場モードではマップ全体を俯瞰しながら部隊に移動・攻撃の指示を出し、敵と接触すると局地戦モードに移行します。局地戦では、接近戦・遠距離戦・対艦戦・制圧戦といった戦術を選択でき、戦況に応じた判断が求められます。特に制圧戦では、補給拠点を破壊して自軍の支配下に置くことができ、戦略的な優位を築くことが可能です。

登場機体は一年戦争期のMSを中心に構成されており、ザクII(ジョニー・ライデン機、シン・マツナガ機)などのバリエーション機も登場します。また、ホワイトベース自体も強化可能で、戦艦としての役割を果たすだけでなく、局地戦における主戦力として活用することもできます。

本作は、従来のアクションやターン制シミュレーションとは異なり、リアルタイムで戦況が変化する中での指揮判断が求められるため、戦術ゲームが苦手なプレイヤーでも直感的に楽しめる一方、やり込み派には細かな編成や指示出しによる戦局操作の奥深さが用意されています。