『お菓子な島のピーターパン 〜Sweet Never Land〜』は、ジェームス・マシュー・バリーの戯曲「ピーター・パン」をモチーフに、お菓子でできた不思議な島での冒険と恋を描くファンタジー・恋愛アドベンチャーゲーム。2011年10月06日にQuinRoseからPlayStation Portableで発売されました。完璧主義で潔癖症の主人公ウェンディは、ある日ピーター=パンによって、大人になることを拒んだ子供たちが暮らす「ネバーランド」へと連れ去られます。そこは、至る所にお菓子が溢れる夢のような場所である一方、海賊や海軍が争う危険な土地でもありました。
ゲームプレイは、画面のテキストを読み進め、要所で出現する選択肢によって物語の展開やエンディングが変化するノベル形式で進行します。物語の重要なイベントとして「お菓子コンテスト」が存在し、主人公は元の世界に帰るため、あるいはこの世界で生き抜くために、攻略対象となるキャラクターたちと協力して最高のお菓子を作り上げることを目指します。複雑なシミュレーション要素は排除されており、純粋にストーリーとキャラクターとの掛け合いを楽しむことに特化した仕様となっています。
本作は、QuinRose作品特有の「毒」を含んだシナリオと、童話の設定を大胆にアレンジした世界観が特徴です。主人公はただ守られるだけの少女ではなく、現実的で強気な性格をしており、常識の通じないネバーランドの住人たちと対等に渡り合います。ピーターパンやフック船長といったお馴染みのキャラクターも、独自の解釈で「危険な男たち」として描かれており、甘いお菓子の香りの中に潜む狂気や執着、そして大人になることへの葛藤がテーマとして描かれています。
開発元のQuinRose(クインロゼ)は、童話をモチーフにした乙女ゲームで独自の世界観を築いたブランドです。本作もその一つであり、原作の「大人になりたくない少年」というテーマを、恋愛ゲームの文脈で再構築しています。ピーター・パンの原典や、その誕生秘話に興味を持った方は、ジェームス・マシュー・バリーの原作小説や、映画『ネバーランド』などを鑑賞することで、物語の持つ普遍的なテーマをより深く理解することが可能です。













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