『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト 乙女ノ五重奏』、2010年5月27日にコンパイルハートから発売されたPlayStation Portable対応の音を奏でるアドベンチャーゲーム。テレビ東京系で放送されたアニメ『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』を題材に、辺境の砦で暮らす少女兵たちの日常と音楽を通じた絆を描く、優しくも少し切ないオリジナルストーリー作品となっています。
物語の舞台は、戦争で荒廃した未来の地球にある「セイズ」の街。プレイヤーは、憧れのラッパ手になるため軍隊に入隊した新米兵士・カナタとなり、配属先の「第1121小隊」で先輩たちと共に任務や訓練に励みます。ゲームは、アニメの第1話から最終話までの時間軸の中で進行し、アニメでは描かれなかったエピソードや、もしもの展開を楽しむことができます。
本作の特徴は、アドベンチャーパートの合間に挿入される「演奏モード」です。リズムに合わせてボタンを押し、ラッパなどの楽器を演奏することで、住民からの評価を得たり、物語の展開に変化をもたらしたりします。また、リオやクレハといった小隊メンバーとのコミュニケーションを通じて親密度を深めることができ、誰と仲良くなったかによってエンディングが分岐するマルチストーリーシステムを採用しています。
廃墟の美しさと、そこに響くトランペットの音色。戦火の跡が残る世界で、音楽を愛する少女たちが紡ぐ、温かくてかけがえのない毎日を追体験できる一作です。
本作は、2010年に放送されたテレビアニメ『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』を原作としています。「アニメノチカラ」プロジェクトの第1弾として制作され、荒廃した未来世界を舞台に、旧時代の遺物である多脚戦車が眠る砦で、音楽隊として活動する少女兵たちの日常を描いた作品です。クリムトの絵画を引用した独特の美術設定や、大島ミチル氏による美しい音楽が高く評価されました。












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