『メタルギアソリッド ピースウォーカー』は、冷戦下の中米コスタリカを舞台に、ネイキッド・スネーク(BIGBOSS)が新型核兵器「ピースウォーカー」の脅威に立ち向かうステルスアクションゲームです。シリーズ正史に位置づけられた本作は、潜入任務に加えて部隊運営や兵器開発などの育成要素を導入し、従来の作品とは異なる戦略性を備えています。テーマは「平和」と「抑止力」で、物語は『MGS3』から『MGSV』へと繋がるミッシングリンクを描いています。

プレイヤーは「国境なき軍隊(MSF)」を率いて、敵兵や兵器を捕獲・運用しながらマザーベースを拡張していきます。イベントシーンはイラスト演出を採用し、QTEによる操作も含まれます。通信協力プレイ「CO-OPS」では最大4人での潜入が可能で、密着による体力・弾薬共有など独自の連携システムが導入されています。また、シリーズ初のフルボイス化や、モンスターハンターとのコラボミッションなど、携帯機ながら演出面も充実しています1。

本作はPlayStation Portable専用で、2010年4月29日に発売されました。小島秀夫監督が脚本・演出・ゲームデザインを手がけ、『MGS4』の開発スタッフが参加したことで、携帯機向けながら本編としての完成度を誇ります。後にHDエディションとして据え置き機にも展開されましたが、オリジナル版はPSPならではの設計と遊び応えを持つ一本です。