『イースVII』は、日本ファルコムが開発したアクションRPGであり、同社の代表的シリーズ「イース」の第7作目にあたります。PSP向けに2009年に発売された本作は、シリーズ初のフル3D化とパーティバトル制を導入した意欲作です。従来の一人操作型から最大3人によるリアルタイム戦闘へと進化し、属性による攻撃相性やスキルの熟練度成長など、戦略性が大幅に強化されています。

物語は、主人公アドル=クリスティンが相棒ドギとともに北アフロカ大陸のアルタゴ公国を訪れるところから始まります。この地には「五大竜」の伝承が残されており、アドルは各地の氏族の里を巡りながら、竜の力を継承し、世界に迫る「終焉の儀式」の謎に挑むこととなります。シリーズの中でも特に神話的要素が強く、地域ごとの文化や伝承が物語に深みを与えています。

戦闘では、斬撃・打撃・射撃の3属性が導入されており、敵の特性に応じて操作キャラクターを切り替えることで効率的な攻略が可能です。また、EXTRAスキルやフラッシュガードなどの新要素により、アクション性と緊張感が高まっています。装備の合成や素材収集、クエストによる報酬獲得など、やり込み要素も充実しており、携帯機ながらも高い完成度を誇る作品です。