『BLEACH 〜ヒート・ザ・ソウル3〜』は、PSP向けに展開された3D対戦型格闘ゲームであり、シリーズ第3作として2006年に登場しました。原作『BLEACH』の世界観を忠実に再現しつつ、ゲーム独自の演出やシステムを導入することで、アニメ・漫画ファンと格闘ゲームプレイヤーの両方に訴求する構成が確立されています。特に、TVアニメと同じ声優陣によるボイスや、studioぴえろによる描き下ろしアニメーションが挿入されることで、原作との親和性が強調されています。
本作の最大の特徴は「霊圧システム」と「GROUP BATTLE」の導入にあります。霊圧はキャラクターの戦闘力を表すゲージとして機能し、攻撃や防御の強度に直接影響を与える要素として設計されています。このゲージは対戦相手と共有されており、霊圧の優劣が戦況を左右する構造が導入されています。また、GROUP BATTLEでは最大3人のサポートキャラクターを設定でき、ゲージを溜めることで特殊効果や援護攻撃を発動することが可能です。
登場キャラクターは、黒崎一護、朽木ルキア、阿散井恋次、更木剣八、市丸ギン、日番谷冬獅郎など、原作の主要人物に加え、ウルキオラ・シファーや涅マユリなどの人気キャラが多数参戦しています。操作可能キャラクターは33名、サポートキャラクターは52名に及び、シリーズ初期作と比較して大幅なボリュームアップが図られています。また、一部キャラクターは卍解状態や特殊形態として別枠で登場し、戦闘スタイルの多様性を促進する設計が施されています。
ゲームモードは、ストーリーモード、タイムアタック、ミッションバトルなど多岐にわたり、プレイヤーの習熟度や目的に応じたプレイスタイルが選択可能です。特に、オリジナルアニメ「カラクラヒーローズ マッハ!!」をベースにした番外編が収録されており、原作とは異なる視点からキャラクターの魅力を引き出す構成が導入されています。これにより、単なる格闘ゲームに留まらず、BLEACHの世界観を多角的に体験できる作品として位置づけられています。
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