『レッスルマニア19』は、2003年にニンテンドーゲームキューブ向けに発売されたWWE公式ライセンスのプロレスゲームです。本作は、前作『レッスルマニアX8』のシステムをベースにしながらも、ゲームモードや演出面において大幅な刷新が施されています。特に「リベンジモード」の導入により、従来のリング上の試合形式から脱却し、建設現場やショッピングモールなどの屋外ステージでのアクションが展開される構成となっています。
ゲーム内では、プレイヤーがWWEから追放されたレスラーとして復讐を遂げるという設定が採用されており、リング外での戦闘が中心となる点が大きな特徴です。登場レスラーは20名以上で、ザ・ロック、ストーン・コールド・スティーブ・オースチン、カート・アングル、ブロック・レスナーなど、当時の主力選手が網羅されています。各キャラクターには固有の技やモーションが設定されており、グラフィック面では前作よりも滑らかなアニメーションが実現されています。
一方で、従来の試合形式が排除されたことにより、純粋なプロレスゲームとしての評価は分かれる傾向があります。マルチプレイ対応では最大4人までの同時プレイが可能で、対戦モードではリング上での試合も選択可能です。演出面では、入場シーンやテーマ曲の再現が簡略化されており、WWEのライブ感を重視するユーザーにとっては物足りなさを感じる構成となっています。
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