『ふたりはプリキュア ありえな〜い! 夢の園は大迷宮』は、初代プリキュアの世界観をベースにしたアクションパズルゲームで、プレイヤーは「夢のかけら」を集めるために迷宮のようなステージを進んでいきます。2004年にゲームボーイアドバンスで登場した本作は、女児向けアニメのゲーム化作品としては異例の完成度を誇り、原作の雰囲気を損なうことなく、緻密な仕掛けとステージ構成でプレイヤーを魅了します。

物語は、ジャアクキングによって「夢の力」が砕かれ、「夢の園」にばらまかれたことから始まります。なぎさとほのかは、メップルたちと共に夢のかけらを集めるため、迷宮へと足を踏み入れます。プレイヤーは二人を交互に操作しながら、シャッターや落下足場などのギミックを駆使してステージを攻略していきます。敵キャラであるザケンナーとの直接戦闘はなく、仕掛けを使ってダメージを与えるという独特のボス戦が展開されます。

ゲームは全50面で構成され、各ステージには時間制限が設けられており、緊張感のあるプレイが求められます。カード収集というサイド要素もあり、144枚のプリキュアカードを集めることで、ファン心をくすぐるコレクション性も備えています。ポルンによるヒント機能や、ミス時の軽微なペナルティなど、子供向けながらも考える楽しさを損なわない設計が光ります。

本作はゲームボーイアドバンス専用タイトルとして発売され、同機種の性能を活かした滑らかなアニメーションとボイス演出が特徴です。プリキュアシリーズのゲーム化作品の中でも、アクションパズルというジャンルを採用した唯一の作品であり、後続作とは一線を画す貴重な存在となっています。

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