『魔法のパンプキン 〜アンとグレッグの大冒険〜』は、2003年にエム・ティー・オーよりゲームキューブ・PlayStation 2およびゲームボーイアドバンス向けに発売されたアクションゲーム。本作は、ハロウィンの夜に「死者の世界」へ迷い込んだ2人の主人公を操作し、さらわれた友達を助けるためにモンスターやお化け屋敷が待ち受けるステージを攻略する、コミカルで少し不気味なファンタジー作品です。日本国内では3機種で展開されましたが、携帯機であるGBA版は「横スクロールアクション」、据え置き機であるGC・PS2版は「3Dアクション」と、プラットフォームによってゲームシステムが大きく異なる点が特徴となっています。
物語の始まりは、森の奥深くにある「お菓子の家」へ向かった子供たちが、魔物ボギーマンによって銅像に変えられてしまう事件です。プレイヤーは、魔法使いに仮装した女の子「アン」と、小悪魔に仮装した男の子「グレッグ」を状況に応じて切り替えながら冒険を進めます。アンは帽子を使って遠くの敵を攻撃したり氷の上を歩けたりする一方、グレッグは三叉の槍での近接攻撃や2段ジャンプが可能といった特性があり、これらを使い分けてギミックを解くパズル要素が盛り込まれています。
ステージ構成は、薄暗い墓地や幽霊屋敷、怪しげな研究所など、ハロウィン特有のホラーテイストを可愛らしくデフォルメした世界観で統一されています。道中では「クリスタル」を集めて必殺技を強化したり、特定のキャラクターでしか進めない隠しルートを発見したりと、探索の楽しみも用意されています。海外アニメのような独特のデザインとキャラクターの滑らかなモーションが、不思議な冒険の没入感を高めています。
本作は、フランスのゲームパブリッシャーWanadooより『Castleween』(北米タイトル:『Spirits & Spells』)として発売されたアクションゲームの日本語ローカライズ作品です。開発は『ナイトメア・クリーチャーズ』などで知られるKalisto Entertainmentなどが担当しており、ティム・バートン作品を彷彿とさせるような「不気味かわいい(キモかわいい)」世界観やキャラクターデザインが特徴です。日本版ではテキストの日本語化に加え、親しみやすいパッケージデザインへの変更などが施されています。












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