『リトルバスターQ』は、2002年にゲームボーイアドバンス向けに発売されたRPGで、コミックボンボンで連載されていた同名漫画をベースにした作品です。キャラクターデザインは『おジャ魔女どれみ』などで知られる馬越嘉彦が担当し、特撮風の演出と少年少女たちの熱い戦いが融合した独自の世界観が展開されます。発売後は希少性が高まり、現在ではプレミア価格で取引されることもある一作です。
プレイヤーは、現代社会に突如現れた聖霊「Q」を撃退するために結成された特殊任務機構「STF」の一員として、選ばれし少年少女たちを操作します。火山烈火、水川琴、大地天明、雷鳴優希、風林流といった属性を持つキャラクターたちは、それぞれ異なる武器と能力を駆使して戦います。戦闘では、倒したQを武器強化や援軍として活用するシステムが導入されており、戦略性と育成要素が融合した構成となっています。
物語は、会話パートとフィールド探索を交互に進める形式で展開され、各ステージの最後には強力なボスが待ち受けます。演出面では、アニメ調のカットインや属性エフェクトが戦闘を盛り上げ、キャラクターの個性が際立つ構成となっています。MPの使い方や聖霊の管理など、システム面でも工夫が求められ、単調になりがちなRPGに変化を与えています。
GBA版は、ドット絵による視認性の高いグラフィックと、テンポの良い操作性を備えています。ただし、エンカウント率の高さや戦闘テンポの遅さが一部で指摘されており、プレイヤーには忍耐力も求められます。とはいえ、特撮風の演出と少年たちの成長物語が融合した本作は、独自の魅力を放つ一本です。
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