『マジカル封神』は、2002年3月29日にコーエーからゲームボーイアドバンス向けに発売されたRPGで、中国の伝奇小説『封神演義』をモチーフにしたゲームオリジナル作品です。
物語は、仙人志望の少年ソラが「玉柱洞」という学校に入学する場面から始まります。彼は伝説の武器「宝貝(パオペエ)」作りの名人だった父を持ち、妖魔の脅威が再び人間界に迫る中、仲間と共に冒険へと旅立ちます。プレイヤーはソラを操作し、封神演義の世界観をベースにしたオリジナルストーリーを進めながら、妖魔の復活を阻止するために戦います。
本作の最大の特徴は、自然物や素材を組み合わせて「宝貝」を自由に合成できるシステムです。攻撃・回復・補助など多彩な効果を持つ宝貝を作成し、最大3つまで装備して戦闘に臨むことができます。さらに、通信ケーブルを使った最大4人での特殊素材収集イベントや、ゲームキューブ用『バトル封神』との連動機能も搭載されており、連携プレイによるサブシナリオや隠しアイテムの入手が可能です。
戦闘はコマンド選択式で、シンプルながらも宝貝の組み合わせによって戦略の幅が広がります。プレイヤーの選択によってステータスが変化する導入イベントや、探索中に発生するランダムイベントなど、育成と発見の楽しさを両立した設計が施されています。
『封神演義』は、16世紀に成立した中国の伝奇小説で、殷末の武王討伐を背景に仙人・妖怪・人間が入り乱れる戦いを描いた作品です。作者は許仲琳とされ、太公望や妲己などの登場人物が後世の創作にも多く影響を与えました。













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