『サンサーラナーガ1×2』は、竜使い(ドラゴントレーナー)となって自らの竜を育て上げ、世界崩壊の謎に迫る異色の竜育成RPG。2001年12月14日にビクターインタラクティブソフトウェアからゲームボーイアドバンスで発売され、ファミコンで発売された第1作『サンサーラ・ナーガ』と、スーパーファミコンの続編『サンサーラ・ナーガ2』の2本を1つのソフトに収録したカップリング移植作です。
本作最大の特徴は、パートナーとなる「竜」の育成システムです。竜は戦闘で経験値を得てレベルアップするだけでなく、プレイヤーが与える「餌」によって能力やブレス(吐く息)の種類、体の色が変化します。高級な肉を与えれば正統派に育ちますが、ゲテモノや腐ったものを与えると変な方向に成長したり、性格が歪んで言うことを聞かなくなったりします。また、戦闘中に竜が勝手に踊りだしたり、家出をしたりといった予測不能な行動も本作ならではの味であり、単なるコマンドバトルとは一線を画す「生き物を育てる苦労と喜び」が表現されています。
収録にあたりグラフィックやBGMはGBA向けにリファインされており、特にファミコン版だった『1』は大幅にビジュアルが強化されました。システム面でもゲームバランスの見直しや中断セーブ機能の追加などが行われており、当時は高難易度で知られたオリジナル版よりも遊びやすく調整されています。インド神話をベースにした独特な無国籍風の世界観と、シュールで時に哲学的なテキストが織りなす不思議な冒険譚を、2作続けてたっぷりと堪能できる一本です。
『サンサーラナーガ1×2』は、1990年にファミコンで発売された『サンサーラ・ナーガ』と、1994年にスーパーファミコンで発売された『サンサーラ・ナーガ2』のオリジナル版2作品をベースにしています。「サンサーラ」は輪廻、「ナーガ」は竜を意味し、輪廻転生をテーマにした壮大な物語が描かれます。












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