『Z.O.E 2173 TESTAMENT』は、火星と地球の戦争に巻き込まれた少年が“意思を持つ機体”と共に戦う戦略シミュレーションRPGです。
本作は『ZONE OF THE ENDERS』シリーズの外伝作品で、時系列は『Z.O.E』の1年後、『ANUBIS』の1年前にあたる2173年。主人公ケイジ・ミッドウエルは移民船で働く少年で、謎の少女ミオナ・オルデランと出会い、戦闘用機体「テスタメント」に乗り込むことで火星のレジスタンス組織BISに加わります。物語は地球圏の圧政と火星独立運動を背景に展開し、仲間たちとの絆や戦う意味を問い直す重厚なストーリーが描かれます2。
ゲームシステムは『スーパーロボット大戦』風のターン制SRPGで、ユニット移動・攻撃・改造などの要素を搭載。戦闘時には「IAS(インタラクティブ・アクション・システム)」が発動し、敵機にカーソルを合わせて攻撃したり、敵のカーソルから逃げて回避するアクション要素が加わります。命中率や回避率に応じてカーソル速度や制限時間が変化し、プレイヤーの操作技術が勝敗を左右する設計です2。
登場機体はシリーズおなじみの「オービタルフレーム(OF)」と「LEV(レヴ)」で構成され、OFは搭乗者の能力に連動して性能が変化。一部マップには「ローカルサーバー」が設置されており、ユニットを配置することで武器や特殊機能が追加されるギミックも存在します。キャラクター図鑑や用語ファイルも収録されており、シリーズ世界観の理解を深める資料として活用できます2。
ゲームボーイアドバンス専用タイトルとして2001年9月27日に発売され、開発はウィンキーソフトが担当。小島プロダクションではなく、SRPGに特化した設計で展開された本作は、Z.O.Eシリーズの中でも異色の“戦略型外伝”として語られる一作です。
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