『セガガガ』(SEGGG)は、2001年3月29日にセガからドリームキャスト用として発売されたシミュレーションRPGです。セガが家庭用ハード事業から撤退する直前にリリースされた、同社の自虐的かつ風刺的な内容を盛り込んだ異色作で、ジャンルは「ドリームキャスト経営シミュレーションRPG」と銘打たれています。開発はセガのCS研究開発部第3AM研究開発部(AM3研)が担当しました。

物語は、ゲーム業界でシェア3%にまで落ち込んだ架空の企業「セガ」を舞台に、主人公の新入社員・瀬賀太郎が社長から「1年以内にシェアを97%まで回復せよ」という無茶な命令を受け、開発部門の立て直しに挑むというものです。ライバル企業「DOGMA(ドグマ)」は業界シェア97%を誇る巨大企業として描かれ、現実の競合他社を想起させる設定になっています。ストーリーはコミカルな会話やパロディ、実在のセガ作品やキャラクターの引用が多用され、セガファン向けのネタが随所に盛り込まれています。

ゲームは、開発部門での人材採用・育成・ゲーム開発を行うシミュレーションパートと、開発現場や街中で敵と戦うアクションRPGパートで構成されます。開発スタッフはスカウトや面接で集め、能力や性格に応じて適材適所に配置します。開発したゲームは売上や評価が数値化され、会社のシェアに反映されます。アクションパートでは、主人公が現場に赴き、敵キャラクター(ライバル企業の刺客やモンスター化した社員)とリアルタイムバトルを行います。

グラフィックは3Dポリゴンと2Dイラストを組み合わせ、キャラクターデザインはセガ社内外の複数のデザイナーが担当しています。BGMはセガの歴代ゲーム音楽のアレンジや新規曲を収録し、声優には千葉繁、田中真弓、緒方恵美など豪華キャストを起用しています。発売当時は限定生産で流通量が少なく、現在ではプレミアソフトとして知られています。