『ファンタシースターオンライン』(Phantasy Star Online)は、2000年12月21日にセガよりドリームキャスト向けに発売された、世界初の家庭用ゲーム機向けオンラインRPGです。開発はソニックチームが手がけ、ネットワークを通じて最大4人のプレイヤーが協力して冒険できるという、当時としては画期的なゲーム体験を提供しました。

舞台は、母星「コーラル」から新天地を求めて旅立った宇宙船「パイオニア2」が到着した惑星「ラグオル」。先行して降り立った「パイオニア1」との通信が突如途絶えたことから、プレイヤーは“ハンターズ”として地表に降下し、事件の真相を探ることになります。プレイヤーはヒューマン、ニューマン、アンドロイドの3種族からキャラクターを作成し、職業や外見を自由にカスタマイズ可能。リアルタイムで展開するアクションバトルと、アイテム収集・育成要素が融合したゲーム性が魅力です。

ドリームキャスト版では、オフラインでもプレイ可能なストーリーモードを搭載しつつ、ネットワークに接続することで世界中のプレイヤーと協力プレイが可能でした。特に「ワードセレクト」や「シンボルチャット」など、言語の壁を越えたコミュニケーション機能が秀逸で、国境を越えた冒険が現実のものとなりました。

2001年には難易度やアイテム、モードを追加した『Ver.2』も登場し、バトルモードやチャレンジモード、最高難易度「アルティメット」などが実装されました。Ver.1とVer.2のプレイヤーが同じサーバーで共闘できる仕様も話題となりました。

本作は、後の『ファンタシースターオンライン2』や『PSO2 ニュージェネシス』へと続くシリーズの礎を築いた作品であり、オンラインRPGの歴史においても重要なマイルストーンとされています。