『センチメンタルグラフティ2』は、2000年にドリームキャスト向けに発売された恋愛シミュレーションゲームである。前作『センチメンタルグラフティ』の直接的な続編として位置づけられているが、物語の構成や演出には大きな変化が加えられている。

物語は、前作の主人公が交通事故で亡くなったという衝撃的なオープニングから始まる。その葬儀に参列した12人のヒロインたちは、かつて彼と関係を築いていた少女たちであり、彼の死をきっかけに東京へ集結する。プレイヤーは新たな主人公として、彼女たちと再び交流を深めていくことになる。

舞台は全国各地から東京へと集約され、ヒロイン同士の関係性が物語に絡むようになった。前作では個別に描かれていたヒロインたちが、今作では横のつながりを持ち、群像劇的な展開が可能となっている。また、特定のヒロインに一途に接することでエンディングが分岐する構成となっており、プレイヤーの選択によって物語の深度が変化する。

ゲームシステムは、街中を主人公キャラが歩き回り、イベント発生地点を探す形式を採用。従来のアドベンチャー要素に加え、立ち絵のズームや口パクなどの演出が追加され、ドリームキャストの性能を活かしたグラフィック表現が強化されている。エンディングはバッドエンドが存在せず、必ずHappy/Better/Goodのいずれかに到達する仕様となっている。

シナリオ監督には、後にライトノベル『迷い猫オーバーラン!』『パパのいうことを聞きなさい!』などを手がける松智洋氏が起用されており、感情描写に重点を置いた構成が特徴的である。一方で、前作の世界観との乖離やヒロインたちの情緒不安定な描写などが一部ファンの間で物議を醸し、評価は分かれる結果となった。

初回版には甲斐智久氏のデジタル画集『サードウィンドウ』が付属し、ビジュアル面でもファンへの訴求が図られた。なお、Windows XP版も後に発売されているが、仕様には一部変更が加えられている。