『久遠の絆』は、1000年にわたる輪廻転生を繰り返し、時代を超えて結ばれようとする男女の悲恋を描いた伝奇恋愛アドベンチャー。第1作が1998年12月3日にPlayStationでフォグから発売され、その後、追加要素を加えた『再臨詔』がドリームキャスト、PlayStation 2、PSPへと移植されました。

本作は、後に『風雨来記』などを手掛けるメーカー「フォグ(FOG)」のデビュー作であり、重厚なテキストと神話的要素を融合させた「シネマティック・ノベル」です。物語の舞台は現代。平凡な高校生の御門武は、転校生の高原万葉と出会ったことをきっかけに、自らの魂に刻まれた記憶を呼び覚ましていきます。ストーリーは現代編を主軸に、平安編、元禄編、幕末編という過去の時代へと遡り、それぞれの時代で繰り返される悲劇と、ヒロインとの間に結ばれた因縁を解き明かしていきます。日本神話や歴史的事実を巧みに織り交ぜた緻密な設定と、単なる恋愛ゲームの枠に収まらないスケールの大きさが特徴です。

PlayStation版の発売後、シナリオの大幅な加筆や新キャラクターの追加、グラフィックの描き直しを行った完全版『久遠の絆 再臨詔』がドリームキャストとPlayStation 2で発売されました。特に『再臨詔』では、物語の核心に迫る「再臨詔編」が追加されており、ファンからは決定版として認知されています。さらに2011年に発売されたPSP版は、PS2版の内容をベースにワイド画面への対応や、システムボイスの追加などが施されています。岸上大策氏による美麗なキャラクターデザインと、風水嵯峨氏による幻想的な音楽が、ハードの世代を超えて長く愛され続けています。

本作の脚本と監督を務めた加藤直樹氏は、フォグの設立メンバーであり、同社の「旅ゲー」路線とは異なる重厚な伝奇路線の礎を築きました。キャラクターデザインを担当した岸上大策氏の描く、和のテイストを取り入れた繊細なビジュアルは本作の象徴となっています。本作の世界観は非常に作り込まれており、用語集や設定資料を読み込むことで物語の深みが増します。その緻密な設定を網羅したファンブックや、物語を彩るサウンドトラックは、作品世界に浸るために欠かせないアイテムです。

久遠の絆 設定資料集・ファンブック

駿河屋あんしん&らくらく買取