『実況パワフルプロ野球 Dreamcast Edition』は、2000年3月30日にコナミからドリームキャスト向けに発売された野球ゲームで、同年の『実況パワフルプロ野球7』をベースにした移植作品です。ドリームキャストでは唯一のパワプロ作品であり、当時のハード性能を活かした滑らかなアニメーションや高解像度のグラフィックが特徴です。

ゲームモードは、対戦、ペナント、ホームラン競争、シナリオ、練習などが収録されており、サクセスモードでは「プロ野球編」が採用されています。プレイヤーは実在12球団の二軍選手としてスタートし、3年間で一軍レギュラーを目指すという内容で、球団ごとに異なるオリジナルキャラクターやイベントが用意されています。猪狩守や早川あおい、神童裕二郎といった後のシリーズでもおなじみのキャラクターたちが初登場したのもこの時期です。

また、ドリームキャスト版独自の要素として、隠しコマンドによって「冥球島編」や「地方球場」などが解放される裏技も存在し、ファンの間で話題となりました。操作性や試合テンポはPS2版とほぼ同等で、ドリームキャストのアナログスティックによる操作も快適に調整されています。

2000年のプロ野球では、セ・リーグは読売ジャイアンツが優勝し、松井秀喜が打点王に輝くなど中心選手として活躍。パ・リーグは福岡ダイエーホークスがリーグ制覇を果たし、城島健司や松中信彦らの強力打線が注目を集めました。これらの選手たちの成績や能力が、本作のデータにも色濃く反映されています。