『エアロダンシング F』は、2000年2月24日にCRIよりセガ ドリームキャスト向けに発売されたフライトシミュレーションゲームです。航空自衛隊の訓練課程をモデルに、リアルな操縦感覚と空中戦の緊張感を体験できる本格派タイトルとして登場しました。

本作では、実在する戦闘機の挙動を忠実に再現し、Gのかかり方や失速、旋回性能など、航空力学に基づいた挙動が細部まで表現されています。プレイヤーは訓練ミッションを通じて操縦技術を磨き、段階的に難易度が上がる課題に挑戦することで、パイロットとしての成長を実感できます。都市上空では自動車の走行や気球の漂う様子など、地上の描写も緻密で、飛行中の没入感を高めています。

登場キャラクターは教官や管制官など航空自衛隊の関係者が中心で、声優による演技が臨場感を演出します。操作性は初心者にも配慮されつつ、舵の可動角度やスロットルの反応など、精密な操縦が求められる設計となっています。

さらに、同年11月16日に発売されたファンディスク『轟つばさの初飛行』では、轟隊長の娘・つばさが登場し、若きパイロットとしての挑戦を描いた「つばさチャレンジ」モードが追加されました。風船割りや輪くぐり、格闘戦などアーケードライクなステージが10種類収録され、スコアに応じて新機体がアンロックされる仕組みです。また、空母への着艦に挑戦する「大ちゃっかんモード」や、全国ユーザーのリプレイデータを収録した「つばさのコレクション」など、遊びの幅が広がる要素が多数追加されています。

前作『エアロダンシング featuring Blue Impulse』からは、戦闘要素が強化され、機体数も増加。新たに海外の軍用機が登場し、空中戦の幅が広がりました。