『史記英雄伝 〜人竜伝説〜』は、1995年7月7日にアウトリガー工房から発売されたスーパーファミコン用のRPGで、司馬遷の歴史書『史記』を題材にしたとされる作品です。ただし、実際の内容は史記の時代背景を借りたオリジナルストーリーであり、歴史的整合性よりもギャグやパロディ、パズル要素を重視した独特の構成となっています。
プレイヤーは架空の主人公となり、戦乱の中国大陸を舞台に、仲間を集めながら「人竜伝説」の真相に迫っていきます。戦闘はターン制で、最大3人のパーティによるコマンドバトルが展開されますが、ゲームバランスは非常に不安定で、序盤から理不尽な全体攻撃や即死級の魔法が飛び交うなど、難易度は高めです。
また、ゲーム中には唐突に高難度のパズルが挿入され、解かないと先に進めない場面も多く、テンポを大きく損なう要因となっています。さらに、町人との会話には時代錯誤なギャグやメタ発言が多く含まれており、世界観の一貫性はほとんどありません。とはいえ、BGMの一部や終盤の演出には評価の声もあり、奇妙な魅力を放つカルト的作品として語られることもあります。
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