『海釣り名人 スズキ編』は、1994年にエレクトロニック・アーツ・ビクターよりスーパーファミコン向けに発売された海釣りシミュレーションゲームです。タイトル通り「スズキ(シーバス)」の釣果を競うことに特化しており、他の魚は“外道”として扱われるという、明確なターゲット性が特徴です。

プレイヤーは大会モードで全国の釣り場を巡り、スズキのサイズと匹数で優勝を目指します。釣り場の選択、仕掛けの設定、エサの種類、時間帯や水深の調整など、釣果に影響する要素が多く、戦略的な判断が求められます。特にスズキはジャンプによって糸を切る習性があるため、ジャンプの瞬間にロッドを立てて対応するという独自のアクション要素が盛り込まれており、他の釣りゲームとは一線を画す緊張感を生み出しています。

また、スズキがヒットした際には画面が水中視点に切り替わる演出が入り、他の魚との違いが視覚的にも明確に表現されます。練習モードでは釣友や世話焼きの老人との会話を楽しみながら、操作や釣りの基本を学ぶことができ、初心者にも配慮された設計です。