『オリンピックホッケー ナガノ98』は、1998年にコナミよりニンテンドウ64向けに発売されたアイスホッケーゲームです。本作は長野冬季オリンピックを題材としており、実在する各国代表チームが登場します。ゲームエンジンには『ウェイン・グレツキー 3Dホッケー』の流用が確認されており、基本的な操作体系やゲームシステムは同作とほぼ同一となっています。画面表示は英語のみで、日本代表チームの選手は顔グラフィックが省略されており、汎用キャラクターとして扱われています。
ゲームモードはエキシビションとオリンピックモードの2種類が用意されており、最大6人の選手が同時にリンク上でプレイ可能です。アナログスティックによる滑らかな操作感や、選手同士の接触によって発生する「ヒートゲージ」システムが搭載されており、ゲージが最大になると乱闘イベントに突入する仕様が特徴です。乱闘では専用の操作体系が導入され、ジャブやアッパーなどの攻撃を繰り出すことが可能です。
一方で、試合中のBGMが存在しないことや、パスの精度が低くパックの保持が難しいなど、操作性や演出面において簡素な印象を受ける構成となっています。また、国ごとの能力差が明確に反映されておらず、強豪国を選択しても日本に敗北するケースが見られるなど、バランス面での調整不足も指摘されています。全体としては、オリンピックの雰囲気を再現するよりも既存エンジンの流用による簡易的な構成が目立つタイトルです。
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