『人造人間ハカイダー ラストジャッジメント』は、1996年にセガサターン向けに発売されたガンシューティングゲームです。本作は、1995年公開の特撮映画『人造人間ハカイダー』の直接的な続編として企画されており、映画版の世界観を踏襲しつつ、ゲーム独自の展開が加えられた構成となっています。プレイヤーは主人公ハカイダーを操作し、新たな支配者ギルによる恐怖政治に立ち向かう物語が展開されます。
ゲームの舞台は、前作で描かれたジーザスタウンから10年後の世界です。平穏を取り戻したかに見えた都市に再び混乱が訪れ、ハカイダーはギルの配下であるワルダーとの戦闘で右腕を失うという事態に陥ります。プレイヤーは予備の右腕を装着したハカイダーとして、自身の誇りと失われた右腕を取り戻すために戦いに挑む構成です。物語は、前作の設定を拡張しつつ、新たな敵キャラクターや武装が登場することで、シリーズの継続性と新規性を両立させています。
ゲームシステムは、セガサターンの性能を活かしたフルスクリーンの2Dガンシューティング形式で構成されており、プレイヤーは画面上の敵を照準で撃破して進行します。ステージ構成は複数のエリアに分かれており、各エリアには特定の敵キャラクターやボスが配置されています。特に、映画版で登場したミカエルや新キャラクターのビジンダーなどが敵として登場し、原作ファンに向けた演出が随所に施されています。
演出面では、雨宮慶太によるキャラクターデザインが継続されており、映像的な迫力と造形美がゲーム内でも再現されています。また、音楽には映画版の主題歌「WILD SIDE」や新規楽曲が使用されており、世界観の統一感を高める要素となっています。全体としては、映画の続編としての物語性と、アーケードライクなゲーム性を融合させた設計が特徴です。
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