『LUNAR シルバースターストーリー』は、1996年に角川書店から発売されたセガサターン用RPGで、メガCD版『LUNAR ザ・シルバースター』をフルリメイクした“ドラマチックRPG”の決定版です。OVAクオリティのアニメーションとフルボイス演出を融合し、CD-ROM時代の表現力を最大限に活かした作品です。

物語は、ドラゴンマスターを目指す少年アレスと歌姫ルーナの冒険を軸に展開。戦闘はターン制ながら、移動距離や範囲攻撃の概念を導入した戦略型システムを採用。セガサターン版では、アニメシーンの画質向上、イベント演出の強化、BGMの再録音などが施され、メガCD版から大幅に進化しています。声優陣による演技も評価が高く、特にルーナの歌唱シーンはシリーズ屈指の名場面として語られています。

1997年にはMPEG版も発売され、ムービーカード対応機種ではフル画面高画質でアニメーションを再生可能。内容自体に大きな違いはないものの、映像演出の完成度を求めるユーザーにはMPEG版が好まれました。以降、PlayStation、PSPなどにも移植され、シリーズの原点として長く支持されています。