『グレイテストナイン’96』は、1996年7月19日にセガからセガサターン向けに発売されたプロ野球ゲームで、リアル志向の野球シミュレーションとして人気を博した「グレイテストナイン」シリーズの第2作目です。前作『完全中継プロ野球 グレイテストナイン』(1995年)からの正統進化として、実況や球場演出などが大幅に強化されました。
本作では、TBSアナウンサー・松下賢次氏による実況と、声優・手塚ちはる氏によるウグイス嬢アナウンスが導入され、臨場感が格段にアップ。実在の球場(東京ドーム、甲子園など)でのプレイが可能になり、よりリアルなプロ野球体験が楽しめるようになりました。また、選手の顔グラフィックや成績データも1996年シーズンに準拠しており、当時のプロ野球ファンにはたまらない内容です。
操作性はファミスタ系に近く、バッターは「振るか振らないか」、ピッチャーは「球速・コース・変化の有無」を選ぶだけというシンプル設計。アクション性よりも采配や選手起用の妙を楽しむタイプのゲームで、データベース閲覧やチームエディット機能も充実しています。
1996年のプロ野球では、セ・リーグは読売ジャイアンツ、パ・リーグはオリックス・ブルーウェーブが優勝。日本シリーズではオリックスが巨人を破って日本一に輝き、イチローと松井秀喜がそれぞれのリーグでMVPを獲得するなど、スター選手が躍動した年でした。
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