『ワンド オブ フォーチュン R』シリーズは、2009年から展開された魔法学園恋愛アドベンチャー『ワンド オブ フォーチュン』のリメイク・続編・ファンディスクを収録した移植群で、2016年から2018年にかけてPlayStation Vita向けに発売され、2023年にはNintendo Switch向けに順次移植されました。

第1作『ワンド オブ フォーチュン R』(Vita版:2016年3月17日/Switch版:2023年5月18日)は、PS2版『ワンド オブ フォーチュン』『〜未来へのプロローグ〜』を統合したリメイク作品で、育成要素を含むターン制アドベンチャーとして再構成されています。主人公ルルは属性を持たない魔法使いの卵として、魔法都市ラティウムの学園「ミルス・クレア魔法院」で半年間の試験合格を目指します。攻略対象との交流や魔法属性の選択によって物語が分岐し、エンディングが変化します。

第2作『ワンド オブ フォーチュン R2 〜時空に沈む黙示録〜』(Vita版:2017年3月9日/Switch版:2023年7月20日)は、ルルが全属性を得た直後、魔法の暴走によって350年前の世界へ飛ばされる続編です。過去の世界で新たな人物と出会いながら、壊れた杖の修復と現代への帰還を目指す物語が展開されます。シナリオは重厚で、伏線と設定が緻密に構成されており、原画は薄葉カゲローが担当しています。

第3作『ワンド オブ フォーチュン R2 FD 〜君に捧げるエピローグ〜』(Vita版:2018年10月4日/Switch版:2023年9月14日)は、R2の恋愛エンディング後を描くファンディスクで、恋人同士となった後の生活、学院創立500周年の舞踏会、幼女化したルルの騒動など、3つの時間軸で展開するエピソードを収録しています。初代『R』の恋愛後日談も番外編として収録され、シリーズ最終作として構成されています。

全作品ともフルボイス対応(主人公はパートボイス)、パラメータ育成と選択肢による分岐構造を採用し、Switch版ではVita版のシステムを踏襲しつつ、UIや操作性が最適化されています。